あなたは、手先は器用ですか?
実は私、意外と器用な方かもしれません。
といっても、今は忙しくて全くしませんが、
専業主婦時代は、子供の洋服なんて兄弟お揃いで作っていました。
とりあえず何でも自分で作れないだろうか?とトライして
既製品より可愛くできたりすると嬉しくなったりして・・・
そうなったきっかけは、周囲の反応です。
新婚当時は社宅住まいだったのですが
子育て中、本を見て見よう見まねで作った
娘のジャンバースカート第1号を
「え~すご~い、自分で作ったの?
器用だね、すごいね」
と、社宅の友達が口々に褒めてくれました。
ほんとは最初家庭科はあまり得意じゃなく
お世辞にも、綺麗な仕上がりではなかったけれど
周囲から器用だ器用だと言われたことに
気をよくして、調子に乗ってたくさん作りました。
そうすると、また褒められるので
嬉しくて・・・の好循環です。
そのうち、作品数が増えるたびに
腕はみるみる上達していき
洋裁以外にも色々手を出して。。。
これは、心理学ではラベリング効果と呼ばれるものなんです。
難しく言うと、ある事象に特別な言葉や名称(ラベル)を付けるこ
その事象に関する印象に影響を及ぼすことです。
う~ん、わかりにくい!
やっぱり簡単に言いましょう。笑
最初たとえ事実と多少違ってたとしても、
そういうレッテルを貼ってしまうことにより
相手はその通りの人間へと近づいていくという
一種の自己暗示みたいなものです。
私も、最初は大して器用でもなかったけど
周りにおだてられて
「器用な人という」レッテルを貼られ、
自分もその気になって、本当に
「まあ、割と器用」となったんです。
アメリカのノースウェスタン大学の心理学者
リチャード・ミラーが、こんな実験をしたそうです。
1つのグループの子供たちには、
「清潔と整理整頓は、生活をしていくうえで
とても大切なことなんだよ。なぜなら・・」
というふうに説得をしました。
もう1つのグループの子供たちには、
「あなたたちは、清潔好きで、整理整頓の出来る子供たちですよ」
と言い続けました。
結果として、後者のグループの子供たちのほうが、はるかに、
「清潔、整理整頓」を実行できるようになったそうです。
「あなたは○○な人だよね」というレッテルを貼りつけ、
そのように行動を促していくと
理屈で分からせようとするよりもはるかに効果的なんです。
よく子育ては、ほめて伸ばしなさいといいますが
こういう理由があったんですね。
ちなみに子供への適用は効果絶大ですので
悪い方に使わないようにくれぐれも気をつけて下さい。
なんであんたはそんなにだらしがないの!
とか・・・
あ~もっと、早く知りたかったです。
ごめんよ、子供達!
今からでもいいよね?笑
でもこれはビジネスマンにも言えます。
誰かに「君はダメな奴だ」というレッテルを貼られたら
本当にダメになってしまうかもしれないし、
逆に「あの人はデキる」というレッテルを貼られたら、
そのように振る舞うようになって、
いつのまにか本当に「デキる男」や「デキる女」になるわけです。
経営者や上司のみなさんは
自分の部下や社員を良く育てたいと思えば
どんなふうに声掛けしていけばいいかは
自ずとおわかりですね?
また、自分にとって、良いレッテル貼ってくれる人とだけ
付き合っていった方がいいという事かもしれませんよ。